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日本版GPS?準天頂衛星の気になること

 

準天頂衛星という言葉を初めて聞いたのは2003年ころでした。

 

 まだ、計画段階で、私が所属している団体からも出資して優先的に使用する権利を取得しないか、というものでした。まっとうなメーカーが主催してのお話だったので、お金があればそのような衛星ビジネス?にも耳を傾けたのでしょうが、金のない団体としては、衛星が健全に運営された時点で多くの利用者と一緒に相乗りして借料を安くして使用することが精一杯だろうということでした。

 GPSといえばアメリカのナブスター(NAVSTAR: Navigation Satellites with Time And Ranging)のことを指す言葉ですが、ロシアのグロナス(GLONASS)やヨーロッパのガリレオ(Galileo)も全てGPSと呼んでしまいます。

 準天頂衛星は日本周辺の上空での滞在時間が最大になるように軌道を設定します。衛星が3個あれば常時日本の上空に衛星が存在して、GPSの精度を向上させようという狙いです。あくまでのNAVSTARGPSを補完するシステムだったはずです。

 

 それが、最近の報道によればヨーロッパのガリレオ(Galileo)との相互乗り入れにより日本だけではなく、カバーする地域を世界中に拡大するというものです。

 意味するところが分かりません。

 狙いは日本で開発された自動運転技術等の世界展開だと報道していましたが、なぜガリレオ(Galileo)で、NAVSTARGPSではないのか、というところです。一般向けの報道は、分かりやすい言葉で説明するためややもすると結果的に真実とはやや遠めの表現になったりするので、真相は別の情報を検索する必要があるでしょう。

 「真実ド真ん中とは違う」というと問題発言ですが、準天頂衛星という言葉の説明に「日本版全地球測位システム」という言葉を使うあたりがどうしても・・ということです。

 準天頂衛星は、日本周辺の測位精度あげるための補完システムであって、決して「全地球」ではないからです。ただ、「日本版」と付けて耳障りの良さと分かりやすさを狙っていると思うのですが。

 

 ややこやしい話は別にして、現在話題のポケモンGOはGPSの位置情報を使って遊ぶスマホゲームです。

 

準天頂衛星「みちびき」本格運用始まる

衛星測位システム「みちびき(準天頂衛星システム)」の本格運用が、2018年11月1日から始まりました。現在、衛星は1~4号機の4機が打ち上げられています。

 

 

準天頂軌道はどうなってるのでしょうか

地面に投影された軌道は不思議な8の字を描いていますが、天上での衛星は実際にはどう動いているのでしょうか? 地球の自転と衛星の動きがあいまって3次元の動画を使っても理解はとても難しいと思うのですがどうでしょう?

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