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星になったチロ(単行本)

初版が1984年で、翌年の1985年に第31回全国青少年読書感想文課題図書になっています。小学生の弟と妹が、ある人からこの本を1冊づつプレゼントされました。覚えている状況から自分は高校生だったはずだと思っていました。ところが、本が発行された年は、私は高校生ではなく、すでに就職しており、実家を離れてつくばで研修をしている頃でした。1985年はつくば科学万博の年です。記録と記憶とが全く違っています。不思議です。それでいて、この本の題名と、この本を読んでいるときの実家の部屋の様子と、この本の内容をしっかりと覚えているのです。どこか別の記憶と融合してしまったのでしょうか? それでも、忘れられない1冊です。

主人公の犬のチロは、天文台長を務めていました。

小学生のときに冬のオリオン座をよく見ていました。そろばん教室の帰りに見上げた夜空に、はっきりとオリオン座が見分けられます。他の星座は分からなくても、オリオン座は分かりました。冬の、寒いけれど澄んだ空気を通して見た夜空は鮮明に覚えています。

星を見るのは夜です。星の写真を眺めるのは好きでしたが、夜通し夜空を見ようとは思いませんでした。でも、星を見ることを趣味にしている人たちにとっては、肉眼や天体望遠鏡で星を見ることが人生でとても大切なことなんだろうと思います。

実際にお金を出し合って天文台(天文観測所)を作ってしまうなんて、どうなでしょう?

チロはそこの初代天文台長なのです。

12年の間、星の仲間と過ごしていたチロにとって、普通の犬ではありえない体験をしていました。チロ自身が星を見ることはなかったけれど、人間を通して深遠な世界に接していたんだろうと思います。

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